活動実績

町工場の新規事業立ち上げ

ご相談概要
長年製造業(素材加工)を営むA社は、「新たな収益源を確立するために、下請けだけでなくtoC向けの新規事業を立ち上げたい」と考えていました。しかし、どのような事業が適しているのか、また、既存のリソースを活用しながら効率的に進める方法が分からず、相談をいただきました。

ご相談の背景
A社は、精密な素材加工を得意とする町工場として長年大手企業の下請けとして活動してきました。
しかし、近年の市場環境の変化により、BtoBの受注だけでは安定した成長が難しくなり、BtoC向けの新規事業を模索していました。A社は新規事業として独自の消費者向け製品を開発しようとしていましたが、販売戦略や市場適合性の確認が不十分なまま進めていたため、事業の成功が不透明な状況でした。知り合いから紹介を受けてご相談いただきました。

解決が必要な課題
・課題その1:ニーズを十分に把握せずに開発を進めていた
A社は、製造技術に強みを持っているものの、新規事業のプロダクト開発において消費者のニーズを十分にヒアリングせずに進めていたため、開発後の販路開拓に苦戦するリスクがありました。
・課題その2:価格設定が市場とズレていた
実際に想定顧客にヒアリングを行ったところ、提示価格が市場の受け入れられる水準と合っていないことが判明しました。適切な価格戦略を練り直す必要がありました。
・課題その3:消費者向けの販路開拓ができていなかった
A社は、BtoB業界では経験が豊富でしたが、BtoCの市場での販売経験がなく、オンラインや直販などの販路開拓に関する知識が不足しているようにみえました。

解決策
・施策その1:アイディア段階での消費者ヒアリングの実施
新規事業のアイディアを想定顧客に直接ヒアリングし、ニーズや価格感を確認しました。
この過程で、想定顧客が求める価格帯とのギャップがあることが分かり、プロダクトの仕様と価格戦略を見直すことが必要となりました。また、想定顧客である消費者から、実際にこうであれば欲しいという意見ももらえました。
・施策その2:市場価格に合わせた価格戦略の再設計
ヒアリングの結果をもとに、競合分析とコスト構造の見直しを行い、適切な価格設定を再考しました。その上で、再度想定顧客と打ち合わせを行い、消費者が購入しやすい価格帯を設定し、より現実的な販売計画を立てることができました。
・施策その3:BtoC向けの販路開拓とマーケティング戦略の構築
従来の受け身のBtoB営業ではなく、BtoC向けにオンラインショップの開設を進めました。
SNSや想定顧客からの口コミを活用し、消費者との直接的な接点を増やしながら認知度向上を図りました。

成果
施策実施中から、ヒアリングに応じてくれていた想定顧客経由で、一定数の注文を積み上げた状態で開発を行えました。施策実施後約6か月で、A社オンラインストアで注文が増加し、100件以上の注文をもとに製品改良を重ねながらニーズに合致する形式で市場投入を進めることができました。

町工場の皆様へ

「新規事業を立ち上げたいが、どこから手をつけていいかわからない」「既存の技術を活かして消費者向けの市場を開拓したい」と考えている町工場経営者の方へ。
場当たり的なプロダクト開発ではなく、市場調査から製品開発、販路開拓まで一貫したサポートを行います。 リスクを抑えながら、確実に新規事業を立ち上げたい方は、ぜひご相談ください。
町工場の技術力を活かし、次世代につながる面白いビジネスの実現をお手伝いします。

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